バーコード・JANコード
商品のパッケージに必ず印刷されているバーコード。
日本で使用されているバーコードは、「JAN」や「JANコード」と呼ばれています。
以下では、バーコードの仕組み、JANコードの概要、JANコードの基本寸法と倍率等について解説していきます。
もくじ
バーコードの仕組み
バーコードの構成
クワイエットゾーン(マージン)
バーコードシンボルの左右にある余白の部分。
この余白が十分でないと、読み取りができません。
左右に、ナローバー幅(=最小エレメント幅)の10倍以上必要です。
※ナローバーとはバーコードを構成する最小単位であるバーのこと。
クワイエットゾーンは、十分に確保されていないと、読み取りが不安定になります。
バーコードを作成する場合には、十分な注意が必要です。
バーコードの長さ
左右のクワイエットゾーンを含んだ長さのことです。
バーコードリーダの読み取り幅内に、クワイエットゾーンも含めたバーコードが入っていないと読み取れません。
バーコードの高さ
バーコードの高さは、印刷できる最大限を確保することが望まれます。
高さが低いと、レーザー光がバーコードから外れてしまい、安定して読み取りできない場合があります。
バーコードの長さの15%以上を確保していただくことをお勧めします。
スタート/ストップキャラクタ
データの始まりと終わりを表す文字。
スタート/ストップキャラクタはバーコードの種類により異なります。
(JANの場合は、文字ではなく、スタート/ストップを表すバーパターンがあります。)
データ(メッセージ)
データとして表されている文字(数字、アルファベットなど)のバーパターンが左側から並んでいます。上図では、0,1,2の文字を表すバーパターンを左から順番に並べることで、「012」というデータを表しています。
チェックデジット
読み誤りがないかチェックするために、算出された数値で、バーコードデータの直後に付加されます。
チェックデジットとは
チェックデジットとは読み誤りがないかをチェックするために、算出された数値です。
チェックの流れは下記のようになります。
①バーコードの読み取り
②チェックデジットを算出
③算出されたチェックデジットと、読み取ったバーコードに付加されたチェックデジットを比較。
→この値が一致しなければ、読み取りエラーとなります。
チェックデジットの計算法
JAN、ITFに適用されるモジュラス10/3ウェイトと呼ばれるチェックデジットの計算方法を例に説明します。①コードの数字に右端から順に番号を付けます。
②奇数番号の数字には3を、偶数番号の数字には1をそれぞれ掛けます。
③その数の総和を求め、下1桁の数を10から引いて出た数がチェックデジットです。
JANコードの概要
名称 | JAN(EAN、UPC) |
---|---|
読み方 | ジャン(イアン、ユーピーシー) |
シンボル | |
文字の種類 | 数字(0〜9)のみ |
特徴 | 流通コードとして、JISにより規格化されている。 ヨーロッパのEAN、アメリカのUPCと互換性がある。 |
表現できる桁数 | 13桁または8桁(12桁から7桁の場合もあり) |
バー構成の特徴 | ・バーのサイズは4種類 ・スタート/ストップキャラクタはない ・2本のバー、2本のスペースで1文字を表す |
使用実績例 | ・世界共通コード ・生活用品のほぼ全てにマーキングされている ・書籍、雑誌、家電、アパレル業界 |
出典:株式会社キーエンス 詳説バーコード読本vol.1 基礎知識編
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